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8月22日 金
この日はサマナという田舎に訪問。 現地の看護師隊員からの要請でマヒ患者を見てほしいということでリハ部会4人(理学療法士1・作業療法士2・義肢装具士1)で訪問してきた。 その子の家はアスファルトも無いガタガタの山道を上った山の中にあった。ぼろぼろの家で9人の子供が一緒に暮らしていて、衛生状態も良くない状態で、でも子供たちは元気に遊んでいた。 裏に通されるとそこに椅子に横たわった裸の子供がいた。小児麻痺(脳性麻痺児)である。 特に筋緊張もないし、硬縮もないし、上肢の一定の不随運動を行っている状態からアテトーゼに近いものだろう。 とりあえずアメリカの団体からもらった車いすに乗せることにした。彼にはとても大きく、車いすの上でごろんと寝そべってしまうので枕と布とベルトを駆使して即席座位保持を作った。これはこれで結構固定力があってよかったと思う。 とりあえず外に出ようということで、兄弟たちと一緒に散歩に出かけた。いつもいるところと違う環境に連れていくことは重要なリハビリであると思う。 次に近くの家にも来てほしいということでさらに山に入っていくと、今度は22歳の女性が車いすに座っていた。この方も脳性麻痺で体はすでに椅子に座った体系のまま関節がカチカチに硬縮しきっていた。寝ころんでも体を伸ばすことさえできない状態である。正直お手上げだった。 もうかれこれ家から外に10年以上も出たことがないらしい。ここは道から玄関までが1mくらいの段差で、介護者お母さんだけなので道に下ろすことが出来ないそうだ。職もなく物乞いからお金をもらっているらしい。あとは娘の旦那からの仕送りに頼っているそうだ。もう僕たちの手を出せる状況ではない。 それでも理学療法師隊員がお母さんに簡単な肩関節のマッサージの仕方など教えていた。しかしそれも気休め程度でお母さんが実践してくれる可能性は限りなく0である。 サマナの1区間だけで2人もこういう家庭がある。全国にはもっともっとたくさんの障害者が存在するだろう。サマナでは看護師隊員がいるので状況が把握できているが、他の地方ではおそらく全く把握できていないだろう。 ここまで来るのに5時間、とても継続してリハビリは行えないし、もちろん現地にもセラピストやはいないし病院もない。お母さんに頑張ってもらうしかないが、可能性は薄そうだ。しかもリハビリの必要性も理解してもらえないだろう。 この日は途上国の現実の姿を目の当たりにし悲しくもあり、どうすることもできない歯がゆさがのこる1日となりました。
by naokiyao8070
| 2008-08-25 11:31
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